卵子凍結の費用・助成金と保険適用について
卵子凍結とは
卵子凍結は、女性が将来の妊娠に備えて自身の卵子を保存する医療技術です。この技術により、若い時期の質の高い卵子を凍結保存し、後年になって妊娠を希望する際に使用することが可能になります。
日本では晩婚化や晩産化の傾向が強まる中、卵子凍結への関心が高まっています。しかし、まだ一般的な選択肢とは言えず、主に以下の理由で利用が限られています:
- 高額な費用
- 技術や倫理面での議論
- 社会的な認知度の低さ
それでも、徐々に認知度が上がり実施する医療機関も増加傾向にあります。
卵子凍結の費用
卵子凍結の費用は医療機関や個人の状況によって異なりますが、おおよその費用内訳は以下の通りです:
- 初診料・検査費用:30,000円〜50,000円
-
血液検査、超音波検査、感染症検査など
-
-
排卵誘発剤注射費用:100,000円〜300,000円
- 使用する薬剤の種類や量により変動
- 採卵費用:150,000円〜250,000円
- 麻酔費用を含む
- 凍結保存技術料:100,000円〜200,000円
- 卵子の凍結処理と初年度の保存費用
- 年間保存料:20,000円〜50,000円
- 2年目以降の年間保存費用
- 解凍・体外受精費用:300,000円〜500,000円
- 将来使用する際の費用
れらを合計すると、初回の卵子凍結で約50〜80万円、その後毎年2〜5万円の保存料が必要となります。将来使用する際にはさらに30〜50万円が必要です。
- 将来使用する際の費用
卵子凍結の助成金
日本政府は不妊治療に対する助成制度を設けていますが、卵子凍結に特化した全国的な助成制度は現在のところありません。しかし、一部の地方自治体が独自に助成制度を設けています。
例えば、東京都では以下のような助成制度があります:
対象者:
-
東京都に住民票がある女性
-
採卵時の年齢が23歳以上40歳未満
-
医師が卵子凍結を推奨する特定の疾患の治療を受ける予定がある方
助成内容:
-
1回の採卵・凍結につき最大50万円
-
生涯で2回まで申請可能
申請の手順:
-
指定医療機関で卵子凍結を実施
-
必要書類を揃えて居住区の保健所に申請
-
審査後、助成金が支給される
ただし、各自治体によって助成制度の有無や内容が異なるため、居住地の自治体に確認することをお勧めします。
卵子凍結の保険適用
現在、日本では卵子凍結に対する公的医療保険の適用はありません。つまり、基本的に全額自己負担となります。
ただし、以下のような例外があります:
-
がん治療等による妊孕性温存療法
-
がんなどの疾患で、治療により妊娠能力が低下する可能性がある場合、卵子凍結が保険適用される場合があります。
-
条件を満たせば、最大30万円まで助成を受けられる可能性があります。
-
-
民間の医療保険
-
一部の民間保険会社が、特定の条件下で卵子凍結に対する保障を提供しています。
-
ただし、多くの場合はがん治療に関連する卵子凍結に限定されています。
-
卵子凍結を検討している方は、加入している民間保険の保障内容を確認することをお勧めします。
卵子凍結助成金のよくある質問
Q1: すべての都道府県や市区町村で卵子凍結の助成制度がありますか?
A1: いいえ。すべての自治体で助成制度があるわけではありません。卵子凍結に特化した助成制度を設けている自治体は限られています。お住まいの自治体の公式ウェブサイトや保健所で確認することをお勧めします。
Q2: 助成金の申請に回数制限はありますか?
A2: 多くの場合、助成金の申請には回数制限があります。例えば、東京都の場合は生涯で2回までとなっています。ただし、自治体によって異なる場合があるので、詳細は各自治体の規定を確認してください。
Q3: 助成金の申請プロセスはどのようなものですか?
A3: 一般的な申請プロセスは以下の通りです:
-
指定医療機関で卵子凍結を実施
-
医療機関から必要な証明書や領収書を受け取る
-
自治体の定める申請書類を記入
-
居住地の保健所や担当窓口に申請書類を提出
-
審査を経て助成金が支給される
ただし、具体的な手続きは自治体によって異なる場合があるので、事前に確認することをお勧めします。
結論
卵子凍結は、将来の妊娠に備える選択肢として注目を集めていますが、高額な費用がネックとなっています。現時点では全国的な助成制度や保険適用はありませんが、一部の自治体が独自の助成制度を設けています。
卵子凍結を検討している方は、以下の点に注意してください:
-
居住地の自治体で助成制度があるか確認する
-
加入している民間保険の保障内容を確認する
-
複数の医療機関で費用や成功率について情報を集める
-
将来の使用時の費用も含めて総合的に検討する
卵子凍結は個人の状況や価値観によって選択が異なる重要な決定です。十分な情報収集と専門医師との相談を経て慎重に検討することをお勧めします。
なお、本情報は2024年4月時点のものです。制度は変更される可能性があるため、最新情報は厚生労働省や各自治体の公式情報で確認してください。
おすすめの卵子凍結クリニック 米国RSMC生殖科学医療センター
アメリカで卵子凍結を選ぶ理由?卵子凍結を検討している女性の多くは、まだ適切なパートナーが見つかっていないか親になる準備ができていないのです。しかし、現在の日本の法律では、体外受精は法的に結婚している異性カップルに限られており、多くの女性が不妊治療を受けることができません。この制限は日本で卵子を凍結しても使用できない独身女性や同性カップルに影響を与えています。
アメリカは体外受精の成功率が世界一高いだけでなく、最も包括的な不妊治療政策をとっており、独身カップルも同性カップルも体外受精治療を受けることができます。アメリカで卵子を凍結保存しておけば、将来の不妊治療の機会を犠牲にすることなく、自分のキャリアを追求することができます。将来パートナーを見つけた場合、彼の精子やドナーの精子を使って受精卵を作り、自分で妊娠するか代理出産を選んで次の世代をこの世に誕生させることができます。
卵子凍結に関するご質問は、お気軽にお問い合わせください。専門家が丁寧にご相談に応じます。LINE / WeChat:rsmctw、またはWhatsAppでご連絡ください: +1 858-342-6046。
DR. DAVID HARARI
RSMC 院長
1986 年以来、理事会認定の OB/GYN として、Dr. Harari は、子宮内膜症、子宮筋腫、およびその他の婦人科疾患の治療のためのロボット工学や低侵襲手術などの外科技術を利用して、キャリアを通じて多くの不妊カップルを治療してきました。 彼は、体外受精と代理出産の両方を通じて、何千ものカップルが夢の家族を築くのを支援してきました。Harari 博士は、サンディエゴの Scripps Mercy Medical Center でのレジデントを完了し、Mercy 病院と Sharp 病院の両方で多数の委員会に参加しました。 彼は、Sharp Mary Birch OBGYN 監督委員会および Minimally Invasive Surgical Committee of Excellence のメンバーでした。 彼は現在、American College of OBGYN および American Association of Gynecologic Laparoscopy のメンバーです。
医療チームについて
Other
-
24.Jul.2024
卵子凍結の必須知識:知っておくべきこと!
-
25.Jan.2022
卵子凍結に年齢制限はありますか? 卵子凍結に関する2つのよくある質問
-
12.Apr.2024
卵子凍結のまとめ! 卵子凍結前に知っておくべきこと